《茶道男子の卒業茶会・修了茶会》

藤嶺藤沢の生徒は、剣道と茶道が必修科目となっています。そしてこの季節に中3生は「卒業茶会」、高2生は「修了茶会」として、保護者家族にお点前を披露します。

中3はクラスのグループごとに役割を分担して、袴姿も凛々しくおもてなしをします。
小学校を卒業した3年前のことを思い起こすと、普段気付かずにいた子供の成長を感じます。

高2は二人一組で亭主と半東を交互に務め、亭主はそれぞれ自分の家族である客に、正面から対峙します。
そして正客には、陶芸の授業で自作した茶碗が出されます。

掛け軸も自分達が選んだ言葉を筆書きし、その席でそこに込められた意味を説明します。

写真の「耐雪梅花麗」(ゆきにたえてばいかうるわし)は、「梅の花は冬の雪に耐えた後に、春になって美しく咲く…元広島カープの黒田投手の座右の銘で、西郷隆盛が甥に送った漢詩」との伝でした。

元はエリート武士の嗜みであった茶道。
高い志と、今この瞬間を完全燃焼する一期一会の精神が、深い教養へとつながることを感じさせられます。

生徒達はまだそこまで深い思慮は、自覚していないかもしれません。
それでも茶席で緊張するその姿は、真剣である証。
その空気感に感動があります。