平成22年度藤嶺学園藤沢中学校入学式 濱谷校長先生式辞

生憎の雨となった4月5日、濡れた桜の花弁の下、平成22年度藤嶺学園藤沢中学校の入学式が執り行われました。PTAでは学校のお許しを得て、中学校の入学式において濱谷校長先生が新入生に語りかけたメッセージの全文を此処に掲載させて頂きます。

平成22年度藤嶺学園藤沢中学校入学式 濱谷校長先生式辞

今、ここに藤嶺学園藤沢中学校第一学年140名の諸君たちの入学を認証致します。改めて入学おめでとう。


今、認証いたしました。ここで校長として一言、式辞を述べさせて頂きます。


緊張していますか?緊張していたら、「はい」。緊張していますか?・・・緊張しているようですね。僕も140名のこれから藤嶺中学、高校、六年間を預かる、そして逞しく、打たれ強い、男子を作っていこうという意味で、今この場で君達の顔を見ていると僕自身も今、緊張した一瞬を迎えています。
さあ、春は希望の季節です。生きているものが全て生き生きしている時期でもあります。この輝くような春の日に多数のご来賓と保護者各位のご臨席を得て、平成22年度の藤嶺学園藤沢中学校の入学式が挙行できますことは、新入生は勿論、左右に座っていらっしゃる先生たち一同にとっても大きな喜びであります。高いところからではありますが、ご臨席の皆様に心よりお礼申しあげます。


保護者の皆様、ご子息のご入学おめでとうございます。心からお祝いを申しあげます。本日只今、皆様方のご子息を確かにお預かりいたしました。今日から中高六ヵ年間、その責任を果たすため教職員一同最大の努力を致す覚悟でございます。今後とも皆様方のご支援、ご協力、重ねてお願い申しあげます。


さて、140名の新入生の諸君、入学おめでとう。長く苦しい入試だったね。ようやく君達の努力が実を結び、一つのリーグ戦が終わりました。戦いです。そして、自分の意志で、藤嶺学園藤沢中学校を選ばれました。僕は校長として他の先生とともに、君達の健闘を心から讃えたいと思います。同時に、今日、在校生の二、三年生の生徒全員が君達の入学を心から歓迎をしています。また、今日、このような喜ばしい結果を勝ち取ったのは無論君達自身の努力、ファイトを抜きにしては考えられません。しかし、長い間君達を支えてくださったお父さん、お母さんの深い愛情を決して忘れてはいけません。そして、君達の入学を喜んでくれている兄弟、おじいちゃん、おばあちゃん、お世話になった小学校の先生、塾の先生、その他大勢の支援をしてくださった人々への感謝も忘れないで下さい。


入学試験というものを突破したことは、一つのハードルを超えたことには違いはありません。けれど、如何にハードルが難関だったにしても、これが君達のゴールではないんだということです。中学入試という一つのリーグ戦が終わりました。しかしまた、次のリーグ戦が始まります。人生における次のリーグ戦への新たな出発点でもあるわけです。そういう意味でどういう学校を選んだかではなく、今日、今、第一歩を踏み出した、この道をこれからどう歩んでいくのか、これが大切な事なんです。


さあ、「良い学校」という言葉があります。「良い学校」とはどういう学校のことをいうのでしょうか。「良い学校」とは建物の美しさ、或いはグランド広さ、或いは設備の整い方だけでは決まりませんね。一番大事なことは生徒同士、生徒と先生が信頼し合って、助け合い、励まし合って、毎日毎日の勉強や学校行事、クラブ活動などに打ち込んでいるかどうかだと思います。中学校に通うことがみんなにとって楽しいかどうかで良い学校かどうかが決まるんだと僕は考えています。


藤嶺藤沢中学はその面では優秀な学校であると僕は自信を持って言い切ることができます。


君達は「鉄は熱いうちに打て」という言葉を知っていると思います。強い、粘りのある、ちょっとやそっとの力では折れない鋼は何度も何度も真っ赤に焼いて、叩いては伸ばし、折り曲げて、叩いては伸ばして作り上げていきます。この繰り返しのことを「鍛錬」という言葉で表します。「鉄は熱いうちに打て。」これは人間にも当てはまります。体が燃える。心が真っ赤に燃え上がる。この時代が中学校の時代です。これからの三年間で如何にして自分の体と心を鍛えるのか。すなわち「鍛錬」することが大切です。


21世紀の難しい社会を君達が生き抜いていくために必要なものはどんなことでしょうか。僕は必要なものの第一番目は強い心だと思います。強い心とは苦しいことや難しい問題に直面しても、その問題の解決に向けて我慢強く努力できる心、それを強い心と僕は考えています。第二番目に必要なことは的確な判断力。そして、行動力。これだと思っています。わかりやすく言うと、強い体と心。そして、判断力、行動力。君達一人ひとりがこれからの中学校生活の中で自分自身の努力、鍛錬によって作っていって欲しいと念願しています。それが君達が書いてくれた夢を実現する、この中に140の夢が詰まっています。この夢の実現の第一歩になるわけです。期待をしています。


最後に藤嶺藤沢中学の生徒として、これからいう五つを必ず実行して下さい。


  • 一つ、自分のことは自分でせよ。
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二つ目、健康に留意し、規則正しい生活をしろ。
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三つ目、自分の過ちは直ちに改める素直さ、謙虚さを持て。過ちをした、そうしたらすぐに改める。言い訳をするな。過ちは過ちとして素直に認めろ。謙虚さを持て。
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四つ目、臆病者、卑怯者、怠け者にはなるな。
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五つ目、毎日毎日が新たな挑戦だ。夢実現に向かって一歩ずつ一歩ずつ前進せよ。


この五つを必ず実行して頂きたいと思います。

さあ、いよいよ中学校の生活が始まります。君達の顔には中学生になった喜び、これからの中学校生活に対する夢と決意が満ち溢れている表情をしています。今の顔、夢、決意、大切にしてくださいね。諸君の今を僕も共に大切にし、三年間、君達の成長を支えていきたいと思っています。

藤嶺学園藤沢中学校にようこそ。

式辞に致します。